自分で考える①
私たちはよく「こうなってほしい子ども像」として「自分で考えることができる子ども」と掲げます。
秋ちゃん(仮名)は中学部1年生。この春、地域の小学校から支援学校の中学部に入学してきました。
秋ちゃんは、なんでも、どんなことでも私たち教員(大人)に聞いてきます。
「せんせ~、トイレに行ってもいいですか~?」
「せんせ~、あの~、、、連絡帳を書いてもよいですか~?」
「せんせ~、あの~・・・・」「せんせ~・・・」
秋ちゃんが「あの~」という頃には、秋ちゃんが何を言いたいのかわかります(笑)。
最初のうちは言い終わるまで待って、「うん、いいよ、トイレに行っておいで。」「連絡帳?書いていいよ。」等と丁寧に?答えていたのですが、一事が万事この調子なので、先生方とどうしたものか、と相談しました。秋ちゃんに自分で考えて自分で判断してほしい。そのためには・・?
そして、秋ちゃんがある日の昼休みにいつものように
「せんせ~・・・・」と言った瞬間に、
「え?だれ?!なに先生??教頭先生か!!?校長先生か!!『校長先生~~~!!』」
と、そこにはいるはずもない校長先生を大きな声で呼んでみました。
秋ちゃんはびっくり!!慌てて、
「いえ、あの、、違います。●●先生(担任)です・・。」
と答えました。(笑)
そして、少し考えて、引き続き秋ちゃんはこう言いました。
「●●先生、あの~・・・トイレに行ってもいいですか?」
先生の名前を言ったのは合格!!でも教室にいた私たちは全力で、
「だめ~~~~~!!!!」
と言いました。
昼休みです。トイレに行っていい時間。むしろ、行ってください、の時間です。
秋ちゃんは、びっくりした様子でしたが、一生懸命考えました。「先生にどう伝えたら私はトイレに行けるのか」(笑)。
しばらく考えて、、、秋ちゃんは言いました。
「●●先生、トイレに行ってきます!!」
ピンポン、ピンポ~ン!!正解でした。秋ちゃんは無事ニコニコ顔でトイレに行くことができました。
学校生活の中のほんの1~2分の秋ちゃんとのやりとりです。
でも、それを日々繰り返しているうちに、秋ちゃんは、今、トイレに行くとき、どんな伝え方をすればいいかを、まず自分で考えてから言葉を発しています。また、トイレに行きたい時だけではなく、違う場面でも「まず考えてから」。
可愛い可愛い秋ちゃんは、大人(教員)とのやりとりの中で絶賛成長中です😄。
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